今そこにある危機

こんにちは、吉田です。
ご無沙汰しております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

先日、出張先で一人、某焼き鳥店に立ち寄り、夕食をとることにしました。
注文はQRコードを読み込んで行う形でしたが、
インバウンドの影響もあるのかなと思いながら
便利だなと感じる一方、注文を取りに来てもらえない事にさみしさを感じました。

お通しはキャベツで、焼き鳥の盛り合わせと飲み物等、適当に注文しました。
初めて訪れるお店でしたが、店内は7割ほど席が埋まっており、繁盛している様子。
店主は忙しそうに焼き台に立ち、黙々と焼き物に向き合っていました。

一方で、少し気になったのがスタッフの動きでした。
客席から見えにくい位置で、2人が談笑している様子が伺えました。
手が空いてるのかな、あまり見栄えの良いものではないが…と思うのが昭和世代。
店主の方に目をやるとその表情からは不満はあるのかもしれないが、指摘することはなく
昨今の事情を考えるとスタッフの教育も難しいのかなと思っていました。

料理と飲み物が運ばれ、食事を始めました。
「うまい」
土地が変われば、焼き物の味や種類も違い、しばし料理に舌鼓。
しばらく料理を楽しみ、8割ほど食べ進めた頃、グラスの中も少なくなってきました。

「お飲み物、いかがですか?」 そんな一言があれば、
追加注文をしても良いかなと思っていましたが、声はかかりません。
接客がないと案外退屈なもので、
このまま帰ろうか、そんな気持ちが芽生えた、その時でした。

「キャベツ、おかわりできますけど、いかがですか?」
先ほどまで話をしていたスタッフの一人が声をかけてきました。
「え、おかわりできるんですか?」
そう返すと、満面の笑みで 「はい、お持ちしますね」 と答えてくれました。

そういう接客ができるなら、もう少し早く声を掛けてくれればいいのに
なんかもったいないなあと思いました。
なぜなら、キャベツだけおかわりするのもどうかな…と思うのも昭和世代。
結果として飲み物と料理を追加注文することになりました。
金額としてはわずかかもしれませんが、結果としてお店の売上は伸びたわけです。

せっかく外で飲むなら、やはり楽しい時間を過ごしたい。
楽しい時間を過ごせれば、自然と財布のひもも緩むものです。
話し方や雰囲気、身につけている服装などから
「お仕事帰りですか?」
「どちらからいらしたんですか?」そんな何気ない会話があるだけで、場はぐっと和みます。
「こちら、とても美味しいのでおすすめですよ」そう言われれば、
つい頼んでみようという気持ちにもなります。
ほんの少しの気配りがあれば、お互いにwin-winの関係になれるのです。
改めて接客は大事だなと感じました。

また別の日、出張先で某焼き鳥チェーン店に一人で出掛けました。
店内は大いに賑わい、若いお客さんが多く見られました。
そこで驚いたのは、接客をしてくれたのが外国人スタッフだったことです。
少し不思議な気持ちになりながら席に案内され、着席すると、
間髪入れずに事務的な口調で 「お飲み物いかがですか?」 と声をかけられました。
注文をすると、続けて 「すぐできる料理はいかがですか?」 と、
これまた事務的ではあるものの勧められました。
勧められれば応えるのも昭和世代。
思わず、そのまま注文してしまいました。

愛想が良いとは言えませんが、マニュアル通りの接客でも、
それを実践すれば注文は取れるし、売上も上がるか…
先日伺った焼き鳥店もこのくらいの接客をすればいいのにな…
外国人の愛想が良かったらお客さん取られるかもな…等と考えていたらなんと
店内を見渡すと、驚いたことに、スタッフのほとんどが外国人でした。

外国人スタッフたちが忙しく動き回る一方で、日本人が大きな声で盛り上がっている。
そのコントラストが、私の中の不安を掻き立てました。

この光景は、飲食店の話にとどまらないと感じたのです。

何も知らずに暮らしている裏側で、外国人が日本の良さを学び、吸収し、力をつける。
一方で、日本人は日本の良さに気づかないまま、
自分にとってさほど重要ではないことに、時間やエネルギーを使ってはいないだろうか。
そんな考えが頭をよぎりました。

話を接客に戻しますが、
私は日本に住んでる以上、日本人ならではの接客を受けたいと考えます。
言葉遣い、間の取り方、空気を読むタイミング、押しつけない気遣い
そこには、同じ土壌で育った日本人ならではの、あたたかさや気遣いがあると思うからです。
「もてなす」という思いがあるのだと思います。

「いらっしゃい。寒い中、ありがとね」
「お疲れですか。ゆっくりしていってください」
「美味しいものでも食べて、元気になっていってください」

目の前の相手を大事にしたいという思い、
人と人はつながっている、これからもつながっていく
―― その感覚が、根底にあるのではないでしょうか。

「おもてなし」「ありがとう」「おかげさま」「おたがいさま」
古きを知り新しきを知る…
私自身が先人の考えや教えを学び、新しい時代を担う人たちに伝えていきたいと思います。

それでは、また。

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